フィリピン・セブの英語学校は、90%以上が韓国人経営です。

最近は、日本人の留学生が増えてきたことから、日本人経営の学校も増加傾向にあります。

アメリカやフランス資本の学校もあります。オーナーが欧米人でもフィリピン人が実質的な経営を行なっているとい う形が多いようです。また、アメリカ国籍を取得したフィリピン人が経営しているなど、「欧米系の資本」であると宣伝したほうが聞こえがいいということで やっている場合もあるようです。

このような事情から、資本や経営が「しっかりしているか」どうかは、国籍とはあまり関係ないと考えられます。日系でも出来てすぐに潰れる学校はありますし、老舗の優良学校はほぼ韓国系です。

日本人の学生さんが注意すべきことは、経営や資本はその学校に来る学生さんの国籍に大きく影響する点です。

その意味で、日本人の学生さんが注意すべきことは、大きく「韓国系の学校」か「日系の学校か」という点です。

「韓国系の学校」の場合、韓国人学生が圧倒的に多いです。学校や時期によっては、日本人は1人だけということにもなります。できるだけ日本語に頼らない環境に身を置きたい方は、韓国系に行かれることをおすすめします。

また、食事も3食韓国料理、寮も韓国人がルームメイト、話し相手も遊びに行くのも韓国人学生なので、韓国人の友達がほしい方、韓国料理が好きな方や韓国語も学びたいと思っていらっしゃる方にはとてもいい環境だと思います。

逆にいうと、多国籍の言葉が飛び交うというより韓国語が飛び交う環境になるので、そこは前もってそれで大丈夫か考えた上で決められるといいと思います。
「日系の学校」の場合、学校との事前のやりとりも日本語でできるので、特に初心者の方には安心だと思います。

韓国系と日系での違いは、経営者側の先生やスタッフへの待遇や扱いの点でも異なります。

シンプルにいうと、韓国系の学校のほうがフィリピン人の先生やスタッフへの管理が厳しい傾向にあります。

いままで韓国系・日系両方の学校で務めた経験のある先生達に、実際に私がリサーチしたところ、日系の学校のほう が韓国系よりも「楽だった」と聞きます。たしかにその傾向は、学校だけでなくレストラン、美容院、マッサージ店などでフィリピン人従業員と韓国人経営者の やり取りを見ていても実感として感じます。
そのことが、結果としていい方向に行っている学校はより、フィリピン人教師の質はよくなっているでしょうし、あまりにしめつけが厳しいところは逆に先生のモチベーションが低くなってしまったり、優秀な先生ほど別の学校に行ってしまうといったこともあるでしょう。

フィリピン人の先生やスタッフは、日本人や韓国人の気質とは異なり時間にルーズだったり、仕事を休むことにあま りためらいがなかったり、仕事をすぐにやめたりします(もちろん、全員がそうだということはありません。日本に長期間住んでいたフィリピン人の方などは、 日本の常識に慣れてしまい、逆にフィリピン人気質についていけないと言われることもあります)。

なので、厳しくフィリピン人雇用者を管理するというのは、理由がないことではないのです。ただし、その締め付け があまりに厳しくなりすぎると、フィリピン人の先生やスタッフもストライキを行ったり、辞めてしまう人が続出したりとなって、結果的に学生さんが被害をこ うむってしまうということもあります。

このような事態は、韓国系の学校にとどまらず日系の学校でも起こりえます。
経営と雇用者がうまく行っているか、といったことは現地で実際に学校に足を運んでリサーチしないとわかりません。また、時期によっていいときもあれば悪い時もあります。口コミや、セブ・フィリピンの現地にオフィスを持つ留学会社に相談してみましょう。

そのほかの注意点として、「カンバンに気をつけ」ないといけません。

「フィリピン◯◯大学付属語学学校」といったように、大学や有名な英会話スクールの名前を看板にしてやっている 英語学校があります。教育機関や大手が関係しているということで安心感をえられますが、これらの学校はいわゆるフランチャイズ学校で、実際は多くが韓国系 の学校です。

学校は、お金を支払って◯◯大学付属というカンバンを買っているのです。フランチャイズ料を支払っているのでその分学生の授業料は上乗せされます。

こうした学校はほかの学校と授業やカリキュラムの違いはそれほどありません。違うのは、大学の施設が使用出来たり、大学の一般講義に一部参加できる点、修了証に大学や英会話スクールの名前を入れてくれることです。
これらの点に興味を惹かれる方は検討されるとよいと思います。ただし、大学の施設利用や一般講義への参加は、時期や時間帯によっては使用できない、講義そのものがない、ということがありますので、事前に必ず確認しましょう。