「講師の質」がいいことを売りにしている学校はたくさんあります。

でも実際は、フィリピン・セブのどの語学学校も、それぞれ先生の質の向上のために日夜努力している、というわけ ではありません。特に新設校や、経営状態があまり良くない学校は先生の教育も十分にできておらず、かき集めた先生で間に合わせの授業をしているような場合もあります。

「先生の質がいい学校」に行けるのに越したことはありません。ただどうやってそんな学校を見つければいいかは難しい問題です。よく聞くのは、「厳しい選抜試験を通過した講師陣」というのがありますが、試験を通過したら質がいい先生に自動的になれるのでしょうか?

そんなことはないと思います。やっぱりトレーニングは重要です。いくら英語力があっても、教えることが下手では話になりません。しっかりと英語教育者としての訓練を積んだ先生に教えて貰いたいですよね。

「うちの講師は、全員TOEIC850点以上」といった宣伝も聞きます。TOEICが高得点であることは、確か に一つの指針になります。しかし日本人のTOEIC高得点者でも、たいして英語が話せなかったりする現実があります。「数字」は大切ですが、かといって先生の 質を見極める唯一のものではないのだと思います。

先生に向いている人、不向きな人もいるでしょうし、遅刻や欠席が多いとか、性格がいい加減とか英語に関係のない性質も「講師としての質」に関係してくるでしょう。

ただ、学校経営者の観点からみるとどうでしょうか? 一番いいのはできるだけ質のいい先生を、できるだけ安くで雇えることでしょう。しかし現実はそんなに甘くないので、志のある学校は2つのことをします。

1つは、他の学校よりも「高めの給料を設定すること」です。そうすることで、より優秀な先生を集めていくことが容易になります。

もう1つは、「いい先生を育成すること」です。つまりトレーニングをしっかりして、しかも継続的にそれを続けていくということです。経営者としては、コストがかかってしまうことですが、先生の質を上げるには必須のことだと思います。

上記2点をしっかりやっている学校であれば、先生の質もしっかりしています。

逆にいうと、先生に支払う給料が安かったり、未払いがあったり、先生の教育に熱心でないような学校は先生の質も低くなっていくでしょう。

以前ある大手の学校の採用担当だった方に、どのような採用基準で先生を選んでいたのかを尋ねたことがあります。その方は、経営者から「顔」でまず選ぶように指示されていたそうです。

映画のオーディションじゃないんだし、という話ですが実際問題、学生側のニーズに応えようとすると、顔で選んでしまうことになってしまうという難しい現実があります。

弊社では、できる限り学校に行き、学生さんや先生と直接話をさせてもらうことで、各学校の「先生の質」の実態を把握するよう努めております。