「私におすすめの学校を教えて下さい」
と、イキナリご相談を受けることがよくあります。

でもちょっと待ってください。
「英語が話せるようになりたい」って、「どんな風に」ですか?

ネイティブ並みに? 飛行機のアテンダント並みに? 海外で看護師ができるくらい? 世界一周のためにサバイバル英語を? 海外の支店と英語でメールのやり取りをしないといけない?
ただただ「英語を話せるようになりたい」という考えは、危険です。

なにより、「学校選び」が適当になってしまいます。もし、いいかげんな留学会社だったら「じゃあ、◯◯がオススメです」といきなりよく考えずに学校を紹介してくることでしょう。

「どんな風に」英語を話せるようになりたいかは、英語学習の目的を明確にすることにつながります。

飛行機のアテンダントを目指すなら、アテンダント用のコースがある学校を選ぶべきです。英語圏で看護師をするなら、IELTSというテストを受験するこ とは重要です。なのでIELTSコースがある学校を選ばないといけません。ビジネスコースがあるのか、TOEICコースがあるのかなど、目的によって選ぶ べき学校やコースは変わってきます。

しかも。

それぞれの留学生の英語レベルによっても、選択すべき学校やコースは異なります。たとえば、英語が小学校レベルという自覚のある学生さんが、TOEICでいい点数を取りたいと思って、いきなりTOEICコースを選んでも、無意味です。

まず、基礎的な英語力を身につけないことには、TOEICを受ける以前に撃沈してしまいます。同様のことは全ての面においていえます。

でもTOEICやアテンダントといった明確な目的がない方の場合はどうでしょう?

それでも、「どんな風に」英語を話せるようになりたいかは考えてみましょう。たとえば何か、ご自分の興味があるジャンルをきっかけにするとよいでしょ う。サッカーだったらサッカーの話題を詳しく英語で話せるようになりたい。料理が好きなら、自作料理のレシピを英語で書いてブログで紹介できるようになり たい。

ご職業が英語に関係なくても、ムリヤリ関係させてしまうといいと思います。会社のホームページの英語版をつくってみようかな、とか、街角の占い師の方が英語で宣伝文を書いてみたら外国人のお客さんが増えてしまうかもしれません。

映画を字幕なしで見れるようになりたいと思われたら、ぜひ大好きな映画を教材に持っていきいましょう。漠然と「字幕なしで理解できるようになりたい」というよりも、「大好きな内容の映画を字幕なしで見たい!」という方がモチベーションも確実に上がると思います。

どんな風に英語が話せるようになりたいかを考えることは、英語学習の目的を明確にすることにつながります。そして、目的は具体的であるほうがいいと思うのです。