フィリピン・セブの語学学校では、入学時に「レベルチェックテスト」を行なっています。

建前上は、「最初に学生さんの英語レベルをチェックして、それに合わせてクラス分けをする」ためと言われています。たとえば、10レベルに分けたとして、「あなたはレベル5だからこの授業を受けて、この教材を使用してください」という形です。

留学生の英語力を正確に把握し、それに合わせてカリキュラムを組んでくれるので、とても心強いシステムです。

しかしこの「レベルテスト」、実際はそこまで意味があるものではありません。

特に、グループクラスではしばしば、「なぜ自分が、こんなレベルの高いクラスに入れられてしまったのだろうか?」と学生さんに思わせてしまうようなことが起こっています。

その理由は、レベルテストがたとえ「レベル10」まで細かく分けられていたとしても、実際には3つ程度のクラス分けしかされていないからです。1~4レベルは初級者、5~7レベルは中級者、8~10レベルは上級者といったように。

中には、実際は2つにしか分かれていなかったり、ひどい時にはそもそも、レベルは関係なくグループクラスを振り分けられているということもあります。

在学中の学生数が少ないほど、この傾向が大きくなります。人が少ないということは、それだけ「自分のレベルに近い人」を見つけることも難しいからです。そのため、在校生の多い学校だと自分に近いレベルの学生が多くいる確率も上がるので、その問題は少なくなります。

ただ、人数の多い学校がかならず大丈夫だとは言い切れません。そもそものレベル分けをちゃんとしていない学校だと、同じことになってしまいます。

ただ、学生さんの心づもりとしては、「ちょっとぐらい難しいほうがいい」と思って行かれるのがいいと思います。あまりにもチンプンカンプンな授業は迷わず変えてもらって問題ないですが、「半分くらいはわかるかな?」レベルなら2週間程度は耐えてみるといいと思います。

すると、だんだんついて行けるようになっている自分がいることに気づくこともあります。最初は面食らっても、それになんとか付いて行こうと必死で勉強することで、急激に英語力が上がるのです。

自分に「ちょうどいい」とか「難しくないからこのへんで」と余裕を持ってやっているよりも、少しぐらい難しいと思う環境のほうが、英語は伸びることが多いです。

一方、マンツーマン授業に「レベルテスト」はどう関わってくるでしょうか?

最初に教材を決める基準にはなります。でも、マンツーマン授業というのは先生がそれぞれの学生さんのレベルに合わせて教えてくれるので、そこまで心配をする必要はないでしょう。

マンツーマンで「あまりにも先生が何を言っているかわからない」と思ったときは、迷わず学校に相談しましょう。先生がまだ新人の場合などは、学生さんのレベルに合わせているつもりでもなかなか、うまくそれができない場合もあります。

弊社では、フィリピン・セブの語学学校に通う学生さんに直接お話を伺い、各学校の状況を把握した上で、学校選びのカウンセリングをさせていただいています。